こころの紋様 -ミニ説教-

死して滅せず
輪廻転生(りんねてんしょう)の秘密



我が家の家系図作りや先祖探しのためにと、寺に備わる過去帳の閲覧を請う人が時々来られます。

先祖を祀り、先祖を敬い感謝するのは日本の麗しい習慣でありましょう。

ところで私たちは先祖というと、家系上の先祖、親代々、先祖代々の先祖を言います。

しかし、私たちにはもう一つの先祖があるということに気づかないでいるようです。それは自分の

"魂の先祖"のことです。
仏教には輪廻転生という理があります。輪廻転生とは人間はこの世

限りの生命にあらず、生まれ変わり死に変わり、あたかも車の車輪が

転ずるように生き死にを繰り返すことをいいます。

人間は死んでしまえばすべて終わりなので無く、肉体は滅びて野に

帰り土にかえっても霊魂は霊界をめぐり、何時かまた、再び親を縁と

してこの世に生まれ変わってくるとう言う思想です。

人は誰もがそれぞれに、生まれては死に、死んでは生まれ変わり、

輪廻し転生する"魂"をもっているのです。

さらにまた、因縁の法則の中にあって、善因善果、悪縁悪果の因果応報の因縁の法則は、前世、現世、

来世へとわたって持ち越されるものなのです。

だから、その人の生前の行い(業・ ごう )の結果が来世へ持ち越され、

現世の自分は実は自分自身の前世(魂の先祖)の善悪の業を、

さらに前々世のあるいはその前の世の業を背負って生まれ、

その結果に於いて苦しんだり悩んだり、楽しんだりしていることです。

それを自覚しようが、しまいが、その法則の中に私たちは生きている

という事実を認識したいものです。

この現世の自分の生き方がそのまま子孫のみならず、自分自身の来世、再来世への魂へ大きく

影響していくことになるのです。だから私たちは肉体につながる子々孫々への責任と共に魂の

子孫である来世、再来世の自分にも責任があるのですから、大事に生きていきたいものです。


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